前回の「円満退職で転職先へ!退職交渉が難航しないための方法と流れ」では、円満退職をして次の転職先に入社するために、退職交渉の進め方やポイントを書きました。
とは言っても、中にはで退職交渉がうまくいかず、難航するケースは稀にあります。
今回は、転職を前提とした場合における退職交渉において、交渉が難航した場合に、どのように解決をするのか、難航した時にリスクを負わないようにするためにどうすべきか、を書きたいと思います。
もくじ
退職後のリスクについて
退職後の守秘義務について
退職をする場合、守秘義務について誓約書に署名をさせられる場合があります(就業規則に記載されている場合もあります)。
それに応じて、制限される行為や法的リスクがありますので、しっかりと内容を確認した上で、署名をするようにしましょう。
確認する内容としては、
- 守秘すべき情報と指定される範囲
- 禁止される行為や場面は何か
を確認しましょう。
この内容が、あまりにも適切なものではなかったり、次の転職先で働くことを妨害しようとしているような内容の場合は、必ず内容をすり合わせしましょう。
署名をした時点で有効になってしまうので、そのまま署名をせずに、必ず署名前に内容を確認するようにしましょう。
競争避止義務について
競争避止義務とは、退職先とビジネス上競合になり得る会社への就職や、自らビジネスを行うことを禁止するものとなります。
こちらに関しては、法的な紛争になり、仮に敗訴した場合、損害賠償や転職を差し止められる可能性があります。
退職交渉に入る前に、就業規則や競争避止義務など情報漏洩に関する規則や過去に署名した書類などを確認するようにしましょう。
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退職交渉が難航した時の対応
もし万が一、どう頑張っても退職交渉が進まず、会社側が何も取り合ってくれない場合の最終手段は以下となります。
- 厚生労働省の総合労働相談コーナー
- 内容証明郵便で退職届けを送り付ける
厚生労働省の総合労働相談コーナー
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所在地に応じて相談ができる電話窓口が用意されています。
重要なのは、このような公的機関にも相談をしているということを会社側に示すことです。
そして、それでも会社側が何も対応をしてくれない場合は、次の本当の最終手段に移ることになります。
内容証明郵便で退職届を送りつける
内容証明郵便というものをあまり聞いたことがない方もいらっしゃると思うので、内容証明郵便の意味は、以下の日本郵便のHPから確認をしてください。
まず、退職日の2週間以上前に、この内容証明郵便を使って退職届を会社側に送り付けます。
そして、有給残日数などを踏まえた最終出社日に引き継ぎ書類を残し、それ以降は出社をしないという方法です。
2週間前に退職届を提出すれば雇用は解除できる
民法において、従業員から解約通知を受けた場合、2週間を過ぎたタイミングで雇用契約は解除されることになっています。
また、憲法上においても、「職業選択の自由」が認められているため、会社を退職することができないということはありません。
なので、会社側がどうしても退職に応じない場合は、内容証明郵便で2週間以上前に退職届を会社側に送りつければ、退職をすることは可能です。
ただし、引き継ぎ書類はしっかりと作成をして、提出をするようにしましょう。
適切な引き継ぎを行うことは、恐らくどの会社の就業規則にも記載されており、退職後のトラブルを避けるためにも重要です。
退職交渉が難航するケースと対応方法
ここでは、退職交渉が難航する場合の良くあるケースと対応方法をご紹介します。
ケース1:直属の上司が全く話に応じない
退職の意思が書かれたメールを上司に送りましょう。
それにより、まずは退職の意思を示したというログを残すことができます。
そして、退職の申し出をする相手を変えましょう。
その上司のさらに上司の立場にある方、もしくは人事部に掛け合うようにしましょう。
直属の上司が話に応じてくれないことを伝え、改めて退職の申し出を行ってください。
ケース2:引き継ぐ相手がいないという理由で退職日を延ばされる
就業規則に定められた手続きに沿って進めている限り、何も問題はありません。
また、先ほど述べたように、民法においても、憲法においても、退職ができないということはありません。
引き継ぎ書類をしっかりと作成していれば、その業務を引き継ぐのは会社側の責任となります。
そのため、たとえ引き継ぐ相手がいないと言われても、それは会社側の責任のため、こちらとしては、引き継ぎ書類をしっかりと作成し、すでに伝えた退職日に退職をすることを伝えましょう。
ケース3:会社側が転職に必要な書類を用意してくれない
転職にあたり必要な一般的な書類としては以下となります。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票(一般的には退職後の発行)
となります。
そして、会社側から必要書類が受けれない場合の相談先は以下となります。
- 雇用保険被保険者証:ハローワーク
- 年金手帳:社会保険庁
- 源泉徴収票:税務署
会社側から書類が受け取れない場合でも、焦らず、落ち着いて対応をするようにしましょう。
まとめ
退職ができないということは法的にもありません。
もし、退職交渉がうまくいかなくても、焦らず、落ち着いて対応をしましょう。
そして、退職交渉に入る前に、就業規則などを読み込み、どれだけリスクを最小化できるかも重要です。
退職交渉を難航させないことための準備においては、ぜひ前回記事「円満退職で転職先へ!退職交渉が難航しないための方法と流れ」を参考にしてみてください。
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